歴代ブルトレ牽引機の製品化に力を入れるKATOから、山陰地区で活躍したDD54が登場。
同機は国鉄亜幹線向けに、エンジン／液体変速機などに当時の西ドイツの技術を導入、1966～1971年に全40輌が製造されたものの故障に悩まされるようになり、1978年までに全機引退となった悲運の存在です。
ヨーロッパ風の箱型車体に朱色1色の塗装という鮮烈な印象も相まってか、未だ根強い人気があります。
プロトタイプはブルートレイン牽引に使用された32～37号機のうち、主に33号機の1972年頃の姿とされていて、形態的には後期型特有の、Hゴム支持による前面ガラスが特徴です。
このグループはNゲージ完成品としては初の製品化です。
ディテール表現や動力機構は現行のKATO製品の仕様に準拠していて、20系客車牽引対応のスカートジャンパ栓や前面のヘッドマーク取付座も再現。
32・33・34・37号機の選択式ナンバープレートと、〈出雲〉のクイックヘッドマークが付属します。

価格
塗装済完成品：7,350円

国鉄DD54形ディーゼル機関車
国鉄の幹線・亜幹線用ディーゼル機関車としては既にDD51形が実用化されていましたが、DD51形のように1000馬力程度のエンジンを2基装備して大出力を得るより、2000馬力程度の大出力エンジン1基を装備する方が車両重量を軽くでき、保守も容易になり、製造コストも抑えられるのではないかという設計思想が1960年代の欧米で広まり、日本でも注目されていました。
しかし当時の日本では機関車用の2000馬力級大出力エンジンとそれを制御する液体変速機を自力で設計・製造することは技術的に困難だったため、西ドイツの技術を導入して大出力エンジン方式の新形式機関車を設計することになりました。